〒195-0053 東京都町田市能ケ谷4-5-1
【新病院】〒195-0061 町田市鶴川 1-15-24
(鶴川駅より徒歩10分)
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駐車場:病院前に 5台 完備
犬猫も人間と同様に高齢化が進み、「がん」が非常に増えています。
飼い主様の中には、「がん」=「もう助からない」というイメージを持たれている方も多いと思います。
しかし人間のがんと同様に「早期発見・早期治療」ができれば、治すことのできるがんや、痛みや苦痛を和らげながら長く付き合えるがんもたくさんあります。
尾にできたがん
しこりの発生時期、大きさや色の変化などについて、詳しくお話しを聞かせてください。
視診、触診などを行い、しこりの大きさや色、周囲への拡がり方、癒着の有無などを調べます。
・食欲や元気がない、やせてきた
・皮膚にしこりができた
・嘔吐や下痢を繰り返す
・膀胱炎が治らない
などの症状はがんによって引き起こされていることがあります。
人間のがんと同じように、犬や猫も6~7歳以降の中・高齢で発生する確率が高くなります。
がんが発生した臓器の異常を調べます。
同時に他の内臓の状態や貧血の有無など、全身状態の評価も行います。
お腹の中にできたがん
がんの出来ている場所や周囲臓器への影響を確認します。
同時に、肺やリンパ節などへの転移の有無を調べます。
大きな血管を巻き込んでいるがん
がんの内部の構造、周囲臓器への影響を確認します。
他の臓器に転移していないか、大きな血管を巻き込んでいないかなど、がんの診断をより詳細に行うことができます。
顕微鏡で観察したがん細胞
細い針を使ってしこりから少量の細胞を採取し、顕微鏡で観察します。
局所麻酔下または手術によりがんの一部を採取し、検査を行います。細胞診に比べてより精度の高い検査になります。
抗がん剤 実施前
(胸腔内リンパ節の腫脹)
抗がん剤 実施後
(リンパ節の腫脹は消失)
「血液のがん」と呼ばれ、全身のリンパ節ががんによって腫れ、しこりを作ることで発見されることが多い病気です。
「リンパ腫」のなかにも様々なタイプがあり、上記の検査に加え、遺伝子検査などを組み合わせて診断します。
治療には化学療法(抗がん剤)を用います。
当院では、リンパ腫のタイプにより 数種類の抗がん剤を組み合わせる「多剤併用療法」を実施しています。
乳腺にできたがん(乳がん)
乳がんのレントゲン写真
乳腺にしこりがある、と飼い主様が気づくことで発見されることも多いがんです。
1~2ヶ月の内に急速に大きくなるものや、数年かかってゆっくり大きくなるものまで様々であり、
しこり自体が炎症を起こしたり 出血することも多くみられます。
治療には外科手術を行い、さらに化学療法(抗がん剤)を併用する場合もあります。
若齢時に避妊手術を行うことで予防することができるがんであるため、当院では「早期の避妊手術実施」を勧めています。
がんの治療には、①外科療法(手術)、②化学療法(抗がん剤)、③放射線療法 があり、この3つががん治療の3本柱となります。
がんの種類によって効果のある治療法が異なり、それぞれの治療法にも利点・欠点があります。
そのため、がんの種類や進行度に応じて最も効果的と思われる治療法を選択します。
外科手術によってがんを摘出する方法です。
がんを完治させるため第一に考慮することが多い治療法です。
また手術で摘出したがんは病理検査を行い、がんの悪性度や再発・転移の可能性などを評価します。
抗がん剤を使用して治療する方法です。
「血液のがん」や、手術後に再発や転移の可能性を抑えるためなどに行います。
放射線治療装置を用いて治療する方法です。
手術が困難な場合や、手術だけでは再発の可能性がある場合などに行うことがあります。
※放射線療法が適切と判断した場合は、放射線治療設備のある高度医療施設をご紹介いたします。
尾の付け根にできた巨大ながん
手術後の様子
「数年前からあった尾の付け根のしこりが、急に大きくなってきた」、との主訴で来院されました。
精密検査を行い、その診断をもとに ご家族と治療方針を相談します。
ご家族の意向を十分に考慮した上で、最終的な治療方針を決定し、今回は「外科手術」を行いました。
手術後も傷の治りは順調で、大きな合併症もなく、定期健診を継続しながら元気に過ごせています。
膀胱がんのエコー写真
手術後(6か月後)の膀胱
「1~2ヶ月前から膀胱炎の治りが悪く、血尿をくり返す」、との主訴で来院されました。
精密検査を行い、その診断をもとに ご家族と治療方針を相談します。
ご家族の意向を十分に考慮した上で、最終的な治療方針を決定し、今回は「外科手術と化学療法(抗がん剤治療)」を行いました。
手術後も傷の治りは順調で、大きな合併症もなく、術後の化学療法(抗がん剤治療)と定期健診を継続しています。
病気の進行や他の併発疾患の存在、また様々な事情により、手術や抗がん剤治療を実施せず、緩和ケアや対症療法を選択する場合も多々あります。
その中でも特に重要なのが、栄養状態の管理と疼痛の緩和であり、当院へのご相談件数が非常に多いもののひとつです。
がんに対する根本的な治療ではありませんが、ご家族との日常を過ごすための非常に重要な治療のひとつです。
がんに罹患すると、多くの子たちは瘦せていきます。
がんの影響で食欲不振になることに加え、嘔吐・下痢がみられたり、がん細胞に体の栄養分を奪われてしまう「悪液質」と呼ばれる状態を引き起こすことで、体重が減っていきます。
消化がよく嗜好性の良いフードを少量ずつ与えたり、制吐剤などを投与することで、体重の維持を目指します。
がんが進行すると、炎症や痛みを引き起こします。
炎症や痛みの状態により、さまざまな薬を組み合わせて使い、がんに起因する苦痛を取り除きます。
その他、点滴や感染制御を行うなど、個々の状態や状況に合わせ様々な緩和ケアを行います。
緩和ケアにはご家族の協力が不可欠です。 体調をよく観察し、どこが痛そうか、何がつらそうか、その都度教えてください。
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